i-shop石垣について

1人の農家さんとの出会いから、この事業は始まりました

「自分たちが心を込めて育てたものが、どうしてこんなに安くしか売れないんだろう」
ある日、石垣島のとある農家さんが、ぽつりとこぼしました。
その方は、農協との契約や流通の仕組みに縛られ、
いくつもの業者を通してしか商品を届けられない現状に、もどかしさを感じていました。
どれだけ丁寧につくっても、価格の自由はなく、想いが届くことも少ない。
それが、石垣島の多くの生産者に共通する悩みであることも、私たちは知りました。

「この仕組みのままでは、本当に良いものが埋もれてしまう」
そう強く感じた私たちは、2003年にi-shop石垣を立ち上げ、
産地から直接、お客様のもとへ石垣島の恵みを届ける道を選びました。

つくり手の情熱と、石垣島の自然の力をまっすぐに届けたい。
あのときのひと声が、今も私たちの原点です。

― 歴史と文化が育んだ“命の食” ―

沖縄は、かつて「世界一の長寿県」として知られていました。
その背景には、豊かな自然だけでなく、長い年月をかけて育まれた食文化の力があります。

沖縄の伝統的な食事は、「ぬちぐすい（命の薬）」という言葉に象徴されるように、
食べ物を命を守る薬として大切にしてきた文化に根ざしています。
もずくやゴーヤー、島豆腐、アーサ（あおさ）、島野菜など、
海と大地の恵みをバランスよく取り入れることで、体にやさしく、心も整う食生活が営まれてきました。

また、亜熱帯の気候と多様な自然環境により、
他の地域にはない独特な栄養バランスと風味を持つ食材が育つのも、沖縄ならではの特徴です。

私たちは、この「命を大切にする知恵と風土」に支えられた沖縄の食材こそ、
これからの時代を生きる人々に必要な“本物の食”だと信じています。